診療科紹介

脳神経内科では、脳や脊髄、末梢神経、筋肉、全身臓器の病気に伴う脳・神経・筋肉の障害など、幅広い領域の患者さんを診療しています。以前は「神経内科」と標榜していましたが、心療内科や精神科と混同されやすく、本来脳神経内科を受診してほしい患者さんが受診を思いつかずに診断がつかない状態が何年も続いたり、適切な治療のタイミングを逸したりすることが生じていました。そこで2018年に日本神経学会は、これまで広く使われていた「神経内科」という診療科名を「脳神経内科」という診療科名に変更していくことを決定しました。当院では2019年度に現在の診療体制でスタートした時から「脳神経内科」と標榜しています。
もの忘れや頭痛・めまい・しびれ・ものが二重に見える、顔や手足に力が入らない、あるいはしびれている、呂律が回らない、歩きづらいなどの症状がある方は、当科への受診をご検討ください。

診療体制

常勤医4名(うち専門医3名)、非常勤医1名
※神経疾患全般を外来・入院で対応いたします。

受診方法

当科の受診には、紹介状が必要です。紹介状をお持ちでない患者さんは受診できませんのであらかじめご了承ください。近隣の医療機関を受診し、当科の受診の必要性があれば紹介状をいただいてから受診するようにしてください。

※脳梗塞など急患につきましては、脳神経外科と連携して随時対応いたします。

完全紹介制

受診時に紹介状をご提出ください。
初診:月・火・木・金の午前中 (受付時間:8時30分~11時)

完全紹介予約制

医療機関から事前に診療予約申込書と診療情報提供書を患者サポートセンター宛てにFAX送信していただき、受診時に紹介状をご提出ください。

FAX:046-200-3080(直)
初診の紹介予約枠:月・木の9時・10時 各1枠

認知症外来

※2024年1月より認知症外来の新規受け入れを中止いたしますが、対象の患者さんについては、脳神経内科外来診察日(月・木曜日)に受診が可能です。
完全紹介予約制ですので、診療情報提供書をご準備の上、患者サポートセンターにご連絡ください。
なお、医療機関からの事前の診療予約については、変更ありません。

医療機関から事前に診療予約申込書と診療情報提供書を患者サポートセンター宛てにFAX送信していただき、受診時に紹介状をご提出ください。

FAX:046-200-3080(直)

受付電話番号:046-260-0111(代)内線:2264 (受付時間:平日14時~16時)
紹介予約枠:水曜日午後(完全紹介予約制)

お問い合わせ先

大和市立病院 患者サポートセンター 地域連携科
住所:〒242-8602 神奈川県大和市深見西八丁目3番6号
電話番号:046-260-3411(直) FAX:046-200-3080(直)
E-mail:chiiki1@city.yamato.lg.jp

施設認定

  • 日本神経学会認定准教育施設

スタッフ紹介

岡本 光生

職位

上級医長

卒年

平成14年

専門医資格等

日本神経学会認定 神経内科専門医・指導医
日本認知症学会認定 認知症専門医・指導医
日本内科学会認定 総合内科専門医・指導医

患者さんへのメッセージ

地域中核病院の脳神経内科として、急性期疾患には迅速かつ的確に対応して後遺症を最小限にとどめられるように、神経変性疾患には地域と連携しながら患者さんとそのご家族がよりよく過ごせるように、一般的な症状には専門的な判断で適切な医療をお勧めできるように、診療していきたいと思います。

川口 優花

職位

医長

卒年

平成27年

専門医資格等

日本神経学会認定 神経内科専門医
日本内科学会認定 認定内科医

山田 塁

職位

医長

卒年

平成28年

専門医資格等

日本神経学会認定 神経内科専門医
日本内科学会認定 認定内科医

緒方 俊介

職位

医員

卒年

平成31年

上田 直久

職位

非常勤

卒年

平成8年

専門医資格等

日本神経学会認定 神経内科専門医・指導医
日本認知症学会認定 認知症専門医・指導医
日本内科学会認定 認定内科医・指導医

主な対象疾患

脳卒中

65歳以上の寝たきりの原因で最も多いのが脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)です。当院では脳神経外科と連携して急性期の対応を行います。
脳梗塞は脳卒中の大部分を占め、できるだけ早く病院で診断、治療を受ける必要があります。t-PAという血栓を溶かす薬を用いた血栓溶解療法は、頭蓋内出血を起こすリスクはありますが、患者さんによっては症状を劇的に改善させることができます。この治療を受けるためには、発症後できるだけすぐに、この治療ができる病院を救急受診する必要があります。仮にこの治療を受けることができない場合や効果不十分だったとしても太い血管のつまりが確認された場合には、カテーテルを用いた血栓回収療法が検討されることがあります。血栓回収療法は当院では行うことができませんが、適応を適切に判断し治療可能な医療機関に転送します。

神経変性疾患

パーキンソン病やその関連疾患(進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核症候群)、多系統萎縮症、筋萎縮性側索硬化症などが含まれます。ほとんどが根治治療のない神経難病ですが、正しい診断をつけることは重要です。パーキンソン病では各種治療法を組み合わせることで長期にわたってADL(日常生活動作)を維持できる可能性があります。また有効な治療法がない疾患でも、症状に応じた薬物治療や処置、在宅療養のための家族を含めたサポートを、医師や看護師、リハビリテーションスタッフ、ケースワーカー、時には地域の訪問診療医、訪問看護師、ケアマネージャーなどと連携して、地域で寄り添う医療を目指しています。

認知症

認知症は高齢化社会の進行とともに急速に増えています。その多くが上記の神経変性疾患のため根治治療はできませんが、正しい診断をつけることで適切な薬物治療をご提案できる可能性があります。またほかの治療可能な疾患に伴う症状の可能性もあり、必要に応じて内科や脳神経外科、精神科などと連携を行うことがあります。

免疫性神経疾患

多発性硬化症、ギラン・バレー症候群、慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP)、重症筋無力症、多発筋炎などが含まれます。症状増悪時には副腎皮質ステロイドの点滴や免疫抑制薬、免疫部グロブリン大量静注療法、血漿交換療法などの血液浄化療法を組み合わせて治療を行います。再発予防が必要な場合には副腎皮質ステロイドや免疫抑制薬の内服治療を導入します。

中枢神経感染症

髄膜炎・脳炎などが含まれます。重症な場合、治療が遅れると命に関わることがあり、命を取り留めても後遺症を起こすことが多いため、できるだけ早い治療が必要です。

てんかん

典型的には全身性のけいれんを伴う発作を繰り返す疾患ですが、けいれんを伴わないてんかん発作もあるため的確な診断が必要です。若年では明らかな原因疾患がないことも多いですが、脳卒中や脳炎、髄膜炎などの中枢神経疾患に伴うてんかんもあり、原因検索と抗てんかん薬による発作抑制を行います。発作が止まらずに持続するてんかん重積状態では入院で治療を行います。

診療実績

入院件数

  2019年度 2020年度 2021年度
脳卒中 脳梗塞 76 92 82
一過性脳虚血発作 10 11 12
脳出血 12 23 11
その他 7 7 4
神経変性疾患 パーキンソン病 7 5 6
 関連疾患 3 5 7
筋萎縮性側索硬化症 0 9 8
その他 0 1 2
免疫性神経疾患 14 13 6
中枢神経感染症 7 6 1
てんかん 31 16 23
その他 48 35 36

最終更新日:2023年12月22日