更新日:2026年7月1日

当院では、変形性膝関節症や変形性股関節症などの関節疾患に対し、より専門的で質の高い医療を提供するため、人工関節センターを開設いたしました。
歩くと膝や股関節が痛い、階段の昇り降りがつらい、正座ができない、長い距離を歩けない。
そのような症状は、加齢や軟骨のすり減りによる関節の変形が原因かもしれません。
当センターでは、患者さん一人ひとりの状態を丁寧に評価し、痛みの軽減と生活の質(QOL)の向上を目指した治療を行っています。
人工関節センターの特徴
1. 専門医による診療
人工関節を専門とする整形外科医が、初診から検査、手術、入院中の管理、退院後の外来フォローまで一貫して診療します。
患者さんの年齢、活動性、骨の状態、生活環境を踏まえ、無理のない治療計画を立てます。
2. 膝関節・股関節の人工関節手術に対応
当センターでは、主に以下の疾患に対する人工関節手術を行っています。

- 変形性膝関節症
- 変形性股関節症
- 関節リウマチによる関節障害
- 大腿骨頭壊死症
- 高齢者の大腿骨頚部骨折に対する人工関節置換術
- 過去に行った人工関節のゆるみ、摩耗、感染などに対する再手術の相談
「人工関節センター」という名称ですが、人工関節手術のみを行う施設ではありません。
当センターでは、患者さんの年齢や活動性、関節の状態、ご希望を十分に考慮し、保存治療から関節温存手術、人工関節手術まで幅広い治療を提供しています。
人工関節以外にも、下記の手術・治療などに対応しています。

- 関節鏡視下手術(半月板損傷、軟骨損傷など)
- 高位脛骨骨切り術(HTO)
- 靱帯再建術
- 骨粗鬆症治療
- 薬物療法
- 関節内注射
- リハビリテーション
比較的若い患者さんや活動性の高い患者さんでは、できるだけご自身の関節を温存する治療を優先してご提案します。
3. 安心できる周術期管理

人工関節手術では、手術そのものだけでなく、全身状態の管理が重要です。
当院では、内科、麻酔科、リハビリテーション療法科、看護部、薬剤科、地域連携部門など多職種と連携し、持病のある患者さんや高齢の患者さんにも安全性を重視した医療を提供します。
糖尿病、心疾患、腎機能障害、骨粗鬆症などをお持ちの方についても、必要に応じて各診療科と連携しながら手術の準備を進めます。
Makoロボティックアーム支援手術について

画像提供:日本ストライカー株式会社
当院では、人工膝関節手術において、2026年4月より人工関節手術支援ロボット「Mako(メイコー)」を導入しています。
Makoは、ロボットが自動で手術を行うものではありません。
手術を行うのは、あくまでも整形外科医です。Makoは、術前のCT画像をもとに患者さんごとの骨の形を三次元的に把握し、人工関節の大きさ、設置位置、骨切りの角度などを詳細に計画するためのシステムです。
手術中は、事前に立てた計画に基づいて、ロボティックアームが医師の操作を支援します。これにより、骨切りや人工関節の設置をより正確に行うことを目指します。
人工関節手術支援ロボット(Mako)で期待されること
- 患者さんごとの骨格に合わせた詳細な手術計画
- 人工関節の設置位置の精度向上
- 骨切り量の最適化
- 靱帯バランスを確認しながら行う手術
- 術後の痛みや機能回復への配慮
ただし、Makoを使用すればすべての患者さんで同じ結果が得られるわけではありません。
手術成績は、関節の変形の程度、骨の状態、筋力、合併症、リハビリテーションへの取り組みなどによって異なります。当院では、患者さんごとに適応を判断し、十分に説明したうえで治療を進めます。
人工股関節全置換術の説明動画
※画像クリックで動画ページに切り替わります
画像提供:日本ストライカー株式会社
人工膝関節全置換術の説明動画
※画像クリックで動画ページに切り替わります
画像提供:日本ストライカー株式会社
手術までの流れ
外来受診
- 膝や股関節の痛み、歩行困難、階段昇降のつらさ、正座や立ち上がりの困難などについて詳しくお聞きします。
- レントゲン検査を中心に、必要に応じてCT、MRI、血液検査などを行います。

治療方針
- まずは保存治療で改善が見込めるかを検討します。
- 痛みが強く、日常生活に大きな支障があり、保存治療で十分な改善が得られない場合には、人工関節手術を選択肢としてご説明します。

術前検査
手術計画
- 全身状態を確認し、安全に手術を受けていただけるかを評価します。
- Makoを使用する場合は、術前CTを撮影し、患者さんごとの三次元モデルを作成して手術計画を立てます。

入院
手術
- 手術は麻酔科医の管理のもとで行います。
- 手術後は、痛みの管理、感染予防、血栓予防、早期リハビリテーションを行い、できるだけ安全に日常生活へ戻れるよう支援します。

リハビリテーション・
退院支援
- 理学療法士と連携し、歩行練習、筋力訓練、階段練習などを行います。
- 退院後の生活に不安がある場合は、地域連携部門と協力し、転院、在宅支援、外来リハビリテーションなどを調整します。
このような症状でお困りの方はご相談ください。

- 膝や股関節の痛みが長く続いている
- 歩く距離が短くなってきた
- 階段の昇り降りがつらい
- 膝がO脚に変形してきた
- 杖がないと歩きにくい
- 夜間や安静時にも痛みがある
- 注射や薬を続けても改善しない
- 人工関節手術について詳しく知りたい
- 他院で手術を勧められたが、もう一度相談したい
地域の皆さまへ
人工関節手術は、痛みを取るだけでなく、患者さんが再び自分らしい生活を取り戻すための治療です。
当院人工関節センターでは、公立病院としての安全性と信頼性を大切にしながら、専門性の高い人工関節医療を地域の皆さまに提供してまいります。
膝や股関節の痛みでお困りの方は、どうぞお気軽にご相談ください。
受診を希望される方は
当院は、地域の急性期医療を担う病院として診療を行っており、地域の医療機関(クリニックなど)との機能分担や、地域医療への支援を行う「地域医療支援病院」に認定されています。
そのため、当院での専門的な検査、治療、手術、入院などを目的とする、予約をされた患者さん、地域の医療機関からの「紹介状」をお持ちの患者さんを優先して診療させていただきます。
詳細は「受診案内」をご参照ください。
関連ページのご案内
・整形外科
・外来診療予定 ※【患者さん】カテゴリへリンクします。
この記事に関するお問い合わせ先
大和市立病院 整形外科
