こんにちは、手術室ブログ担当です。
やっと残暑も収まり涼しくなってきました。
季節の変わり目で体調を崩しやすくなっていますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?
今回はいままであまり触れられていなかった手術室の術前訪問についてご紹介したいと思います。
手術室における術前訪問とは、手術を受ける患者さんに対して、手術室看護師や麻酔科医師などの医療スタッフが、手術前に直接お部屋まで訪問し、患者さんの状態把握や説明、精神的なサポートを行う重要なプロセスです。
目標は以下の通りです。
- 手術への理解を深め、患者さんと看護師の信頼関係を築くことで安心感を高める
- 麻酔の方法、手術体位、術中の対応など手術の流れを丁寧に説明し、不安や疑問の軽減に努めています
- 安全な手術の準備が行える
- アレルギー歴や既往症、麻酔歴、手術への理解度の確認
- 義歯、補聴器、メガネの有無、皮膚の状態、などの情報収集を行い、転倒リスクと褥瘡リスクを把握して手術の準備に活かしています
術前訪問を行うことで、患者さんの手術への理解と治療への意欲が高まること、またトラブルや事故のリスクを未然に防ぐという効果がみられています。
当院の術前訪問は、写真付きのパンフレットを使用して手術の流れをアナウンスさせていただいております。小児科のお子さんにおいては、プレパレーションといって手術に抱く未知への恐怖や不安を和らげ、状況に対処する力を高められるような効果と、主体的に医療に参加する機会を設けることで、お子さんの権利を守るといった意味合いもあります。
また、お子さんが手術室に入室する際には、お部屋の扉を可愛く飾り付け、無機質な環境に彩りを加え、緊張を和らげる工夫を行っています。


手術は、患者さんにとって人生における大きな出来事となります。私たち、手術室看護師は、患者さんの不安を少しでも緩和し、できる限り安心して手術を迎えられるよう、側で支援をさせていただいております。
夏の疲れが出やすい時期です。どうぞ、皆さま体調に気をつけてお過ごしください。